GW 乗り(飲み)鉄の旅 Rev.2

 今回の旅は、そろそろ天命を終えそうな381系 特急やくも号に乗らなくては!(使命感)  自然振り子式電車を体験して三半規管に試練を与えなくては!!(怖いもの見たさ)  と思い立って計画したものだ。いわゆる旅の主目的である。

 ホームに行くとちょうど車両が入線してきたところであった。引退に向けたイベントの1つとして施された「スーパーやくも」塗装の編成が入ってきた。

 国鉄型特急のごつい先頭車と、パノラマウィンドウに改造された精悍な先頭車の組み合わせは、スーパーやくも塗装の紫色と良く合っていると感じる。せっかくのパノラマグリーン車を組み込んだ編成なので、その車両に乗ることとする。

 さすがは昭和生まれの国鉄型といったところ。現代の車両では表現しきれないノスタルジックレトロな出入台でほぼイキかけそうになる。

 しかし、客室は見事な解放感。重厚感のある椅子が通路から一段高くなった場所に並べられているのに設計の古さは出るが、少しでもハイデッカー気分を!という一抹の心遣いも感じる。

 さて、飲むか。

 

 岡山名物大集合なるこの駅弁。その名に恥じず、様々な変わり種のおかずとご飯が升目に並べられている。寿司も魚も揚げ物も、果てはきびだんごまで揃っていて、たくさんの種類を少しずつ食べたい私にはもってこい。全体的に味も濃い目で、酒も大いに進んだ。特に、エビ飯のデミグラスっぽいソースがご飯に絡んだ具合が最高のジャンク感を出していて好みであった。

 駅弁で酒をちびちびしている間にも、列車は山間の曲線の多い線路を、驚くほどの高速で走り抜けていく。曲線に入ると、自慢の振り子機能で車両を大きく振って、45°になってるんじゃないのかと思うほど斜めになる。もちろん、そんなに傾いていない。しかし、線路の傾きも含めると体感的な傾きは相当のものだった。

 ただ、三半規管にはそこまでダメージは入らず、私個人としては噂されていたほどぐったりだの、〇くもだのすることにはならなかった。

 

 そんなこんなで、あっという間に松江に到着。思いがけず、あめつち号との邂逅を果たすが、そこまで思い入れがないので写真撮影もそこそこに次の目的地へ急ぐこととした。